介護福祉士 2

「リハビリテーション論、社会福祉援助技術、レクリエーション活動援助法、老人・障害者の心理、家政学概論、精神保健」

短文の右の記号■は、その短文の過去の試験での出題実績(8−19回)です

2.1 リハビリテーションの理念
リハビリテーションとは、何らかの障害を受けた人が、人として尊厳、権利、資格を本来あるべき姿に回復することである。
リハビリテーションとは、身体的、精神的、かつまた社会的に最も適した機能水準の達成を可能とすることによって、各個人が自らの人生を、変革していく為の手段を提供していくことを目指し、かつ、時間を限定したプロセスである。
リハビリテーションの考え方は、戦争後の傷痍軍人への対策から始まる。
リハビリテーションはQOL(生活の質)、APDL(日常生活関連動作)の向上が目標である。
リハビリテーションの種類には、医学的リハビリテーション、社会リハビリテーション、教育リハビリテーション、職業リハビリテーション、地域リハビリテーション等がある。
地域リハビリテーションとは、障害者や高齢者が住みなれたところで、豊かな人間関係や市民生活を確保しながら、障害の軽減を目指すことである。
リハビリテーションを段階に分けると、急性期リハビリテーション、回復期リハビリテーション、維持期リハビリテーション等がある。
一般的なADLの項目は、食事、移動、排泄、入浴、更衣、整容の6項目である。
IADL(手段的日常生活動作)の項目は、家事、買い物、金銭管理、趣味活動、公共交通機関の利用、車の運転等である。
リハビリテーション関連職種には、リハビリテーション医、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士等がある。
介護保険での訪問リハビリテーション計画は、医師の診察に基づいて、医師、理学療法士、作業療法士が作成する。
介護保険での、訪問リハビリテーション、通所リハビリテーションは、居宅サービスである。
2.2 国際生活機能分類(ICF)
ICFは、健康や病気や障害に関連する仕事に従事する専門家と、当事者とを含めた、すべての関係者の間での相互理解と協力のための共通言語として作られる。
ICFは、障害の分類でなく、生活機能の分類であり、プラス面を重視する画期的なものである。
ICFの生活機能の3階層は、心身機能・身体構造、活動、参加である。
ICFの背景因子には、環境因子、個人因子がある。
機能・構造障害とは、心身機能・身体構造に生じた問題であり、脳卒中による麻痺など直接疾患から生じる障害の事である。
活動制限とは、活動に生じた問題であり、食事、入浴、移動等の支障など、機能・構造障害から生じてくる人間個体のレベルでとらえた障害の事である。
参加制約とは、参加に生じた問題であり、駅で電車に乗れない等、人間を社会的存在としてとらえた場合の障害である。
2.3 リハビリテーション関係用語
脳卒中によって生じる障害には、運動障害の片麻痺、精神機能障害、感覚障害の、歩行の不安定、言語障害の失語、失行、失認等である。
右片麻痺では、失語症を、左片麻痺では、失認、失行を合併しやすい。
高次脳機能障害とは、事故や病気などによって脳が損傷されたために、思考・言語・記憶・学習・行為・注意などの脳の高次機能に障害がおきた状態であり、失語症、半側空間無視、着衣失行などがある。
半側空間無視とは、空間の情報処理が、うまくいかないことで壁や物にぶつかることで、右脳損傷の左片麻痺者に多い。
片麻痺の障害は、通常下肢よりも上肢のほうが重く、近位筋よりも遠位筋のほうに強く現れる。
失行とは、運動麻痺、知覚麻痺がないにもかかわらず、目的の行為のできない事である。
失認とは、視覚、聴覚、触覚に障害がないにもかかわらず、対象を認知できない事である。
失語症では、話す、聞くだけでなく、筆談でのコミュニュケーションも難しい。
感覚性失語とは自発言語はできるが相手の言葉を理解できないことである。
運動性失語とは言語理解はできるが、しゃべれないことである。
構音障害とは、脳に異常がないが正しく発音できないことである。
廃用症候群は、病気や、長期の安静状態等によって起こり、主な症状は、関節拘縮、筋、骨の萎縮、起立性低血圧、褥瘡、意欲減退、心肺機能の低下、記憶力の低下等である。
深部静脈血栓症とは、いわゆるエコノミー症候群のことである。
脊髄損傷の主症状は、運動障害、感覚障害、知覚障害、膀胱直腸障害、自立神経障害、発汗障害などである。
頸髄損傷では、四肢麻痺になり、胸髄、腰髄損傷では、両下肢麻痺が生じる。
パーキンソン病の症状には、振戦、筋肉のこわばり、動作の緩慢、すくみ足歩行、無表情等がある。
パーキンソン病の言語障害では、小声で単調な話し声となり、書字障害では、徐々に小さく稚拙な字となる。
パーキンソン病では、運動機能の障害だけでなく、幻覚、妄想等の精神的な症状が出現することもある。
関節リウマチは、女性に多い病気で、症状は、手指の変形、関節炎、硬直等であり、朝方起こりやすい。
脳性麻痺とは生後4週間までに生じる脳の障害を原因とし、主な症状は、運動障害、知的障害、言語障害、不随意運動等である。
内部障害(心臓、腎臓、呼吸器、膀胱または直腸、小腸、免疫機能機能障害)の障害程度等級は、日常生活活動への影響度により1から4級がある。
心臓機能障害では、浮腫、呼吸器機能障害では、チアノーゼ、腎臓機能障害では、尿毒症、直腸機能障害では、皮膚障害の合併症等が起こりやすい。
臨床心理士は、臨床心理学の知識や技術を用いて心理的な問題を取り扱う心の専門家のことであるが、国家資格ではない。
義肢装具士は、国家資格であり、医師の指示のもとに上肢、体幹、下肢の義肢や装具を採型・製作し、身体への適合・調整を行っている。
義肢とは、人工の手足であり、装具は、患部の固定、変形の矯正に用いられるものである。
2.4 社会福祉援助技術の体系と内容
社会福祉援助技術はソーシャルワーク、個別援助技術はケースワーク、集団援助技術はグループワーク、地域援助技術はコミュニティワークと呼ばれる。
社会福祉援助技術には、直接援助技術、間接援助技術、関連援助技術がある。
直接援助技術とは、援助者が利用者に直接行う、個別援助技術、集団援助技術のことである。
間接援助技術とは、地域援助技術、社会福祉調査法、社会福祉運営管理、社会活動法、社会福祉計画法のことである。
関連援助技術とは、ネットワーク、ケアマネジメント、スーパービジョン、カウンセリング、コンサルテーションのことである。
個別援助技術は対象が、個人や家族であり、集団援助技術は、小集団やそのメンバー、地域援助技術は地域住民が対象である。
個別援助技術とは、利用者が社会生活をする上で解決しなければならない問題を明らかにし、利用者と家族の役割、援助者や援助機関の役割について検討することである。
個別援助技術の過程は、インテーク、アセスメント、プランニング、介入(援助開始)、事後評価からなる。
個別援助技術は、利用者との間に社会資源が入るため、直接、相談助言するカウンセリングとは異なるものである。
集団援助技術とは、小集団を対象としグループ内での活動や経験を通じ、集団の持つ諸特性を活用して構成員個々の成長や発達を図るものである。
集団援助技術の4つの援助媒体とは、ソーシャルワーク関係、メンバーの相互作用、プログラム、社会資源である。
グループワーカーの機能は、グループの相互作用や、プログラム活動により個々のメンバーの成長と望ましい社会的諸目標の達成に貢献することである。
集団援助技術は、宗教的意義、人道主義に基づいた社会改良運動より始まる。
地域援助技術とは、地域の診断、組織化、福祉資源の開発、連絡調整等を行い、住民活動を側面から援助する事である。
社会福祉運営管理とは、社会福祉サービスを、合理的かつ効率的に展開するための方法である。
社会福祉計画法は、社会福祉を増進する為の目標設定、方法等を明らかにする技術である。
社会活動法(ソーシャルアクション)とは、制度改善の為に、住民参加により行政や議会に働きかけ、社会福祉を推進する活動である。
コンサルテーションとは、援助活動を行う際に、医師、建築家などの専門家から助言を受ける活動である。
2.5 社会福祉援助技術関係用語
ケアマネジメントにおける要援護者とは、長期にわたる複雑なニーズを持ち、心身にハンデイキャップがあり、必要な資源の活用に支障のある人のことである。
フォーマルな支援ネットワークとは、機関、施設等であり、インフォーマルは、家族、友人等である。
ソーシャルサポートネットワークとは、フォーマル及びインフォーマルなネットワークを統合して援助活動を展開していく技術である。
セツルメント運動とは、博愛主義、人道主義に基づく活動で、イギリスのトインビー・ホール、アメリカのハルハウス、日本の岡山博愛会等が始まりである。
エンパワメントとは、社会的差別や搾取を受けている人々が、自らの自己決定能力や社会的力を獲得することである。
ワーカビリティとは、利用者が、サービス、援助を自分にとって有効なものとしうる可能性のことである。
アドボカシーとは、利用者の声なき声を積極的に探り代弁し、適切なサービスの利用や改善へと結び付けていくことである。
アンビバレンス(両面価値)とは、相反する感情を同一対象に抱くことである。
自己覚知とは、援助者自身のものの見方や考え方について、自ら理解することである。
エコマップとは、利用者を取り巻く人間関係や組織との関係性を視覚的に把握するために用いられる。
ケアカンファレンス(サービス担当者会議)とは、ケアプランの作成にあたって、ケアマネージャーや各職種の担当者が集まり、生活の方針を決定するものである。
2.6 社会福祉援助関係人物
チャールズ・ブースは、イギリスの科学的貧困調査の創始者である。
ジェーン・アダムスは、アメリカのセツルメント運動で、ハルハウスを設立する。
バートレットは、社会福祉実践の共通基盤で、社会環境からの要求と、人々の対処努力に焦点を当てた。
リッチモンドは、アメリカで、社会診断論、ソーシャルケースワークとは何かの著作がある。
アプテカーは、ケースワークとカウンセリング。
ロスは、コミュニティ・オーガニゼーション。
シュワルツは、ソーシャルワークの一般理論を作り上げた。
コノプカは、グループワークの基本原理を作り上げた。
トレッカーは、グループワークで、日本のYMCAなどの働きに影響を与えた。
パールマンの個別援助技術の4つのPは、パーソン、プロブレム、プレース、プロセスである。
ニルジェは、ノーマライゼーションを具体化する原理を整理した。
バイステックの7つの原則とは、個別化、意図的な感情表出、統制された情緒関与、受容、非審判的態度、利用者の自己決定、秘密保持である。
個別化の原則とは、偏見や先入観を排し特定の人格を持つかけがえのない個人として尊重されなければならないということである。
意図的な感情表出の原則とは、利用者との信頼関係の中から、利用者がありのままの気持ちを表現できるようにするということである。
統制された情緒関与の原則とは、援助者は利用者の感情に振り回されることなく、冷静に対応しつつ、利用者には、意図的に反応することが大切であるということである。
2.7 社会福祉調査法
調査研究の方法には、統計的調査法と、事例調査法がある。
統計的調査法はアンケートなど量的な動向を把握する場合用いる。
事例調査法は少数の事例を、多面的、全体的に調査する。
事例調査の方法には、観察法と、自由面接法がある。
参与観察法とは自分も参加し、非参与観察法は同伴する。
現地調査には、自形式と他形式がある。
自形式はアンケートなど自分で記入、他形式は電話などで調査員が記入する。
全数調査は、対象者全部を調べる方法であり、標本調査は、対象者の一部を調べる方法である。
キャリーオーバー効果とは、前の質問が、後の質問に影響を与えることをいう。
ダブルバーレルとは、1つの質問文中に、2つの論点が含まれるものをいう。
2.8 スーパービジョン
スーパービジョンとは、援助者がより高い知識や技術を身につけるため、経験のある先輩が経験の浅い後輩を支援する事である。
スーパービジョンでの、支援を行う側を、スーパーバイザー、支援を受ける側をスーパーバイジーという。
スーパービジョンの種類には、個別スーパービジョン、グループ・スーパービジョン、ライブ・スーパービジョン、ピア・スーパービジョンなどがある。
個別スーパービジョンとは、スーパーバイザーとスーパーバイジーの1対1によるもので、グループ・スーパービジョンは、スーパーバイザーがグループを活用して、メンバー同士の相互作用による質的向上を目指すものである。
ライブ・スーパービジョンとは、スーパーバイザーとスーパーバイジーが同じケースを担当するものであり、ピア・スーパービジョンとは、学生同士、援助者同士等、同じ立場のものが、事例検討などを行うものをいう。
スーパービジョンには、管理的機能、教育的機能、支持的機能、評価的機能がある。
スーパービジョンの管理的機能とは、組織の目標に沿った指導である。
スーパービジョンの教育的機能とは、事例を通しての知識や技術の習得である。
スーパービジョンの支持的機能とは、バイザーのバイジーへの支持である。
スーパービジョンの評価的機能とは、自己評価を行い自らの成長を高める。
2.9 レクリエーション
レクリエーションとは、人々の心身の休息、気晴らし、自己開発を基本的な機能としている。
レクリエーション援助には、個人、集団、環境の3つの要素からなる体系がある。
レクリエーションの基盤は、遊び、楽しい、という行為で積極的に支援する。
レクリエーションとは、生活全般の活性化や向上を目的とし、乳児期から老年期までの全ての人が対象である。
レクリエーションとは、ノーマライゼーションの理念を具体化するために必要である。
レクリエーションとは、QOLを高めることを目的のひとつとしている。
レクリエーションの機会とは、人間の権利として保障される。
レクリエーション活動における主体は、レクリエーション活動に参加する個人であり、強制や命令によるものであってはならない。
レクリエーションの内容は、利用者の意見をできるだけ取り入れるようにし、援助者が一方的に与えるものであってはならない。
レクリエーションは、必ずしも容易なものでなくてもよく、満足感のある、難しいプログラムも重要である。
レクリエーション参加者の中には、役割を持って生き生きする人もいれば、嫌がる人もいるので、無理に役割を与えたりしてはいけない。
レクリエーション援助は、A−PIEプロセスの、アセスメント、計画作成、実践・実施、評価、再アセスメントという順で行われる。
レクリエーションを行うときは、短期、長期の目標を立てる事が大切である。
セラピューティックレクリエーションとは、いわゆる治療的レクリエーションのことであり、治療的段階、学習的段階、社会参加的段階がある。
人間の基本的な欲求には、生理的欲求、社会的欲求、知的欲求、身体的欲求がある。
人間の生活は、基礎生活、社会生活、余暇生活に大別される。
心身の状態が重くなるにしたがって、集団援助より個別援助の場面が増えていくことになる。
参加者の最初の緊張をほぐす為には、自然な挨拶や、軽いゲーム、体操が有効である。
アイスブレーキングとは、緊張をほぐし、暖かい気分にさせることをいう。
2.10 老人、障害者の心理他
全般性痴呆は、精神機能が広く一様に障害された状態であり、アルツハイマー型痴呆に多い。
まだら痴呆とは、障害の侵され方にむらがあるもので、脳血管型痴呆に多い。
健忘症候群は、コルサコフ症候群ともよばれ、記憶障害、記銘力低下、健忘症がみられる。
感覚性失語(ウェルニッケ失語)は、言葉や文字の理解が損われるものであり、言葉は話せるが意味内容が伴わなくなる。
運動失語(ブローカ失語)は、言語理解は可能であるが、言葉がうまく話せないことである。
健忘失語は、喚語困難、呼称障害があり迂遠な言い回しを呈するが、流暢かつ構音の保たれた発話および良好な理解と復唱を特徴とする失語である。
仮性認知症とは、本当の認知症ではなく認知症のように見える症状の総称であり、ノイローゼ、うつ病、せん妄、ヒステリーなどでみられる。
壮年期は、25歳から50歳、初老期とは、45歳から65歳、老年期は65歳以上のことをいう。
ストレッサーとは、ストレスの原因となる何らかの刺激のことであり、一次的ストレッサーと、二次的ストレッサーがある。
学習障害とは、全般的な知的発達に遅れはないが、聞く、話す、読む、書く、計算する等に障害がある状態をいう。 
高機能自閉症とは、自閉症のうち知的障害を伴わない状態をいう。
注意欠陥・多動障害とは、中度・重度の知的障害がないが日常生活に困難を伴うものである。
生得説は、個人の発達過程は、生まれながらに内在する内部法則によって支配されるとする説であり、経験説とは、遺伝の影響は最小限であり、育つ環境から得られる経験によって決まってくるという考えである。
輻輳説とは、遺伝的要因、環境的要因、経験的要因等が、それぞれ寄り集まって、一つの発達として現れるという考えである。
相互作用説とは、遺伝と環境が足し算的に影響し合っているのではなく、互いが相乗的に作用し合って発達を決定するという考えである。
2.11 老化とその心理的影響人物
エリクソンは、対人関係や社会性に焦点をあて、人間の一生を八つの段階に区分して、それぞれの段階において達成するべき発達課題と心理社会的危機を設定した。
ニューガーデンは、高齢者の人格特性をまとめた。
ライカードは、定年退職後の男性の人格特性をまとめ、円熟型、安楽椅子型、防衛型、外罰型、内罰型がある。
円熟型は、毎日を建設的に暮らそうとし、積極的に社会参加を行い、いろいろな趣味に関心を持つ。
安楽椅子型は、仕事には興味なく、責任から開放されて楽に暮らそうとして、定年退職を歓迎する。
防衛型は、老化することの不安が強く、そのためにいつまでも活動しつづけることによって防衛できると考えている。
外罰型は、自分の過去や老いているという事実を受け入れることができず、他者に攻撃や非難をし、死にたいして不安を抱いている。
内罰型は、自分の人生を失敗とみなし、後悔や自己批判が強く、死を不満足な人生からの開放と受け取り、恐れていない。
マズローの欲求の5段階の中で、最も低次は生理的欲求、最も高次の欲求は自己実現であり、自己実現の創造性と、特別な才能の創造性に分けている。
ピアジェは、言語、認知、思考の発達には、四つの段階があることを明らかにした。
フロイトは、性的エネルギーに基づく、欲求充足のあり方によって、自我の発達段階を示した。
ハヴィガーストは、人間の一生を6段階に区分して、それぞれの段階において習得すべき各課題をあげている。
老年期の発達課題は、統合であり、絶望の危機に直面しても、発達課題を達成したものは、英知という徳が備わる。
ユングは、スイスの精神医学者であり、分析心理学の創始者である。
ランクは、オーストリアの精神分析家であり、無意識を強い建設的な意志と欲求とみなした。
2.12 知能と記憶
知能には言語性知能(結晶性知能)と、動作性知能(流動性知能)がある。
言語性知能は、経験や知識と強く関係し、老年期でも比較的維持される。
動作性知能は、新しいことを学習し、新しい環境に適応するのに必要な能力である。
記憶には、感覚記憶と、短期記憶、長期記憶がある。
感覚記憶、短期記憶より、長期記憶、意味的記憶、手続き的記憶の方が、比較的傷害されない。
記憶は、記銘、保持、再生の三つのプロセスがある。
再生を繰り返す事によって、情報は、感覚記憶から短期記憶、短期記憶より長期記憶へと移る。
記憶に、性別による差はない。
2.13 障害の受容
障害受容の過程は、ショック期、回復への期待の時期、混乱と苦悩の時期、適応への努力の時期、適応期に分かれる。
障害受容の過程は、適応に向かって一段階ずつ前進するのではなく、一進一退しつつ移行する。
デンボー(ライト)の価値転換には、価値の範囲の拡大、障害の与える影響の制限、身体の外観を従属的なものにする、比較価値から資産価値への変換である。
価値の範囲の拡大とは、失った者にとらわれるのではなく、残っている者に注目することである。
障害の与える影響の制限とは、障害を受けていない部分に気づき、それを生かすことである。
身体の外観を従属的なものにするとは、身体の外観ではなく、人柄や性格といった、内面的価値の重要性に気づくことである。
比較価値から資産価値への変換とは、他人との比較ではなく、自分に与えられたものを、どういかすかを考えることである。
障害の心理的影響には、欲求不満、劣等感、障害過大視がある。
2.14 適応規制
適応規制とは、人間が欲求不満の状態になったとき、不快な緊張感を解消し、心理的な満足を得ようとしてとられる無意識的、非合理的な解決方法のことである。
逃避、孤立とは、不快な場面、緊張する場面から逃げ出してしまうことによって、消極的に自己の安定を求めることである。
攻撃とは、不快な感情や緊張を、反抗や攻撃などの形で発散して、紛らわそうとすることである。
抑圧とは、無意識的に、感情を意識の表面に現れないように押さえつけることである。
抑制とは、意識的に抑えることである。
代償とは、本来の目標物が得られないとき、獲得しやすい代わりの物で我慢することである。
補償とは、劣等感情を他の優れた部分で、優越感情に変えることである。
合理化とは、自分の失敗を、自分に都合のよい理由をつけて正当化することである。
昇華とは、社会的に認められない欲求を、認められる行動にし実行することである。
投影、投射とは、自分が認められない感情や欲求を、他人の中にあるように見ることである。
退行とは、発達の方向に対して逆戻りすることである。
反動形成とは、抑圧された欲求や願望とは、正反対の傾向をもつ行動や態度をとることである。
置き換えとは、ある対象に向けられた欲求・感情を、他の対象に向けて表現することである。
2.15 高齢者・障害者への社会的援助
カウンセリングのポイントとは、傾聴、受容、感情の反射、感情の明確化、カタルシス、自己一致、無条件の肯定的態度、共感的理解である。
面接するときは、相手の言動によって影響される、自分の心理状態に注意しながら、相手の話を傾聴し、受容と共感の態度で接する。
受容とは、相手の感情を理解し、あるがままの相手を受け入れることである。
共感とは、相手の内的世界を、援助者が自分のものであるように感じ取ることである。
質問には、イエスかノーで答えられるクローズドクエスチョンと、それができないオープンクエスチョンがある。
オープンクエスチョンは、傾聴によく、クローズドクエスチョンは、面接の目標があいまいになったとき、混乱し収拾がつけ難いときに用いられる。
除反応とは、深く傷つく体験の記憶と結びついた感情から開放されることである。
明確化とは、クライアントが、あいまいにしか理解していないことを、カウンセラーがはっきりと理解させることである。
リアリティオリエンテーションとは、見当識障害のある高齢者に対し現実への方向づけをし、見当識、現実認識を深めるようにする治療法である。
心理療法には、回想法、心理劇、行動療法、家族療法、芸術療法などがある。
行動療法とは、幼児以上に適用され、学習心理学の原理に基づく技法によって行動修正を図る心理的治療である。
芸術療法には、音楽療法、絵画療法、箱庭療法などがある。
回想法は、若い頃や中年期に経験した出来事などについて話し合い、コミュニュケーションを深める方法であり、高齢者、うつ病患者等に用いられる。
動作法とは、動作を媒介として、心理、身体面に働きかけるもので、身体障害者、精神障害者、認知症高齢者等に用いられる。
音楽療法には、音楽を聴く受動的音楽療法と、歌を歌う能動的音楽療法がある。
グループケアの形態には、メンバーの出入りが自由なオープングループと、決められたメンバーだけのクローズグループがあり、クローズグループのほうがケアの質が高い。
ピアカウンセリングとは、仲間同士や、同じ背景や特質を持つ者同士が、カウンセリングを行うものである。
コミュニケーションを阻害する要因は、物理的要因、身体的要因、社会的要因の三つである。
セルフヘルプグループ活動とは、共通の問題を抱える人が、自己の体験を話したりして、相互援助することによって成立するグループ活動である。
包括的地域生活支援プログラム(ACT)とは、重症の精神障害者に対して、地域社会を支える医療や生活上の支援を、24時間、365日、生活の場に出向いて継続的に実施するものである。
2.16 家庭経済
実収入とは、定期収入、公的年金、社会保障給付、財産収入等である。
実収入以外の収入とは、ストックの資産が減少する、預金をおろして得た現金、保険受取金、財産売却、借入金等である。
実支出以外の支出とは、預貯金、借金返済、財産購入等である。
消費支出とは,一般的支出のほかに、仕送り金や贈与金、消費税,自動車取得税等である。
消費支出の、保険医療費には、健康保険料などの社会保険料は含まれない。
非消費支出とは、直接税や、社会保障費等である。
可処分所得とは、実収入から税金、社会保障費等を引いた額の事である。
可処分所得の額は、全世帯の平均額と、高齢者のいる世帯とで大きな差はない。
高齢者世帯のうち、無職世帯は、60%ほど、勤労者世帯は、18%程である。
高齢無職世帯の多くの家計は、赤字である。
2.17 家庭生活
国民経済を構成する主要な経済主体には、家計、企業、政府があり、これらは相互依存関係にあり、相互作用を及ぼしあっている。
家庭とは、同一居住性、経済性、家族意識の生活集団の事である。
世帯とは、血縁関係がなくても、居住と生計をともにしている生活集団のことである。
核家族とは、夫婦と未婚の子からなる家族のことであり、拡大家族とは、核家族に加え、親兄弟などか同居する家族のことである。
定位家族とは、自分が生まれ育った家族のことであり、創設家族とは、自分が結婚して作った家族のことである。
民法での通常の扶養義務は、直系血族及び兄弟姉妹である。
親族とは、6親等内の血族及び配偶者と、3親等内の婚族である。
自筆証書での遺言の場合、遺言者が、その全文、日付、署名を自書し、押印しなければならない。
民法では、法定相続分を定めてはいるが、遺言は法定相続分より優先される。
法定相続分 は 配偶者と子が相続人の場合は、 それぞれ2分の1、 配偶者と兄弟姉妹が相続人の場合は、 配偶者が4分の3、兄弟姉妹が4分の1となる。
遺産の分割の協議が共同相続人間で調わないときは、家庭裁判所にその分割を請求することができる。
平均世帯人員数は、3人以下である。
子供と同居している高齢者の割合は、日本が60%、欧米では30%程である。
高齢者は、孤独になる事よりも、病気がちになる事、介護が必要になる事に不安をもつ人が多い。
2.18 被服生活
繊維には、天然繊維と化学繊維がある。
天然繊維には、植物性繊維と、動物性繊維がある。
植物性繊維には、綿、麻などがあり、動物性繊維には、毛、絹などがある。
化学繊維には、再生繊維、合成繊維、半合成繊維がある。
再生繊維には、レーヨン、キュプラなどがあり、合成繊維は、ナイロン、ポリエステル、アクリル、半合成繊維には、アセテートなどがある。
天然繊維の綿は、水溶性の汚れを吸収しやすく、合成繊維は、油性の汚れを吸収しやすい。
化学繊維、植物繊維はアルカリに強い。
毛は、アルカリに弱く縮みやすい為、洗い方に注意し、中性洗剤かドライクリーニングを行う。
絹は、黄ばんだり、しみや、虫がつきやすい為、中性洗剤かドライクリーニングを行う。
絹は、水に濡れたり、熱を受けたりすると収縮して型崩れを起こしやすく、又、しわになりやすい。
綿は、オムツ、包帯などに使われ、麻は、強度があるため、ふきん等に使われる。
キュプラは、スカートの裏地等として用いられることが多い。
ナイロンは、薬品に強いが直射日光には弱い。
ポリエステルは、吸湿性がなく、静電気が起き易いが、しわになりにくく、合成洗剤で洗濯ができる。
ポリウレタンは、塩素系の漂白剤には弱いが、ドライクリーニングはできる。
アクリルは、保温性が高いが、日光、虫に弱い。
アセテートは、光沢や色合いがよい。
水洗いで縮みやすいものは、綿、毛、レーヨン、キュプラ等である。
シワになりやすいものは、綿、麻、レーヨン、キュプラ等である。
日焼けしやすいものは、毛、絹、ナイロン等である。
アルカリに弱いものは、毛、絹、アセテート等である。
静電気が起こりやすいものは、アセテート、ポリエステル等である。
織物とは、縦糸と横糸が交錯した布で、編物とは、縦糸と横糸を用いてループを絡ませながら布状にしたものである。
織物には、交錯の仕方によって、平織、綾織、朱子織の三つがある。
平織は摩擦に強く丈夫なため、ガーゼ等に用い、綾織は摩擦に弱く布の強度も低いため、サテンやドスキンに用いられる。
不織布とは、繊維を膜状に広げ、合成樹脂等で接合して布状固定化したもので、弾力に富み、通気性にすぐれるため、洋服の芯地などに用いる。
プリーツ(熱セット加工)をすると、水洗いやドライクリーニングをしても元へ戻らなくなる。
樹脂加工すると、縮みにくく、しわになりにくくなるが、ホルムアルデヒドを用いている為、抗原性が強く、アレルギーを起こしやすい。
防縮加工とは、綿や羊毛の洗濯による収縮を防ぐための加工である。
2.19 洗剤
石鹸は、動植物製油脂が原料で弱アルカリ性である。
合成洗剤は、石油から作られ、弱アルカリ性、中性がある。
アルカリ性洗剤のほうが、中性洗剤より汚れ落ちが良いが、洗浄の際の傷みが多い。
洗剤の洗浄力は、洗剤成分中の界面活性剤の働きによる。
漂白剤には、塩素系漂白剤、酸素系漂白剤、還元型漂白剤があり、まぜて使用すると危険である。
酸素系漂白剤は、色柄物に使用でき、塩素系漂白剤は、白物のみにしか使用できないが、効力が強い。
還元型漂白剤は、白物にしか使用できないが、鉄分による黄変や、塩素系漂白剤による樹脂の黄変を回復させる効果がある。
皮膚からの汚れは、夏は、水溶性汚れ、細菌汚れが多く、冬は、皮脂の汚れが多い。
防虫剤は、空気より重い為、上に置くようにし、他の種類の物と混ぜて使ってはいけない。
一般家庭用の電気洗濯機には、渦巻き式、かくはん式、ドラム式があり、一般に使われているのは渦巻き式である。
渦巻き式は、短時間で洗濯でき、ドラム式は、使用水量が少ない、かくはん式は、洗浄むらが少なく布のからみや傷みが少ない。
2.20 住生活・法律
廊下や通路の幅は、介助用車いすの場合、75センチ以上必要であり、自走用車いすの場合、95センチ以上必要である。
階段、スロープ部分での手すりは、できるだけ両側に設置するようにし、できない場合は、下りのときの利き手側とする。
高齢者は、大きな段差より、わずかな段差につまずきやすい。
新聞や本を読んだりする時は、局部照明が効果的だが、目が疲労しにくいように室内全体を局部照明の10分の1程度以上の全体照明にする方がよい。
人間の温熱感は、温度、湿度、気流が関係する。
冬の暖房時流出する熱の6割近く、夏の冷房時に流入する熱は7割以上が、窓や扉などの開口部を経ている。
動線計画とは、人が生活行動上、住居内を移動したあとをたどった線を考えて平面計画を行う事であり、生活行為や行動の違いは動線を交錯させないようにする。
成年後見制度とは、判断能力が不十分な高齢者、知的障害者、精神障害者の契約行為や財産管理を援助する制度である。
国際消費者機構とは、消費者の国際的連携活動を促進するために、設立した消費者団体の国際組織で、消費者の八つの権利と、五つの責任が示されている。
PL法(製造物責任法)とは、製品の欠陥によって被害を受けた消費者を救済する法律である。
消費者基本法では、消費者の権利が明確になり、消費者被害を未然に防ぎ、事業者の責任を問いやすくなる一方で、自己責任も重要となっている。
消費者契約法では、消費者は、事業者が契約の締結を勧誘する際に、事実と異なることを告げた等の場合、この契約を取り消すことができる。
ネガティブオプションとは、注文されていない商品を送りつけ、消費者が支払いの義務があると勘違いし、代金を払うことを狙った商法である。
国民生活センターでは、消費者相談、消費者情報の提供、商品テスト等を行っている。
ごみは、生活系ごみが65%、事業系ごみが35%ほどである。
生活系ごみの約4割がプラスティック製容器である。
バリアフリー住宅工事割増融資とは、住宅金融公庫が定める、手すり、段差の解消などのバリアフリータイプ基準を満たす場合に、通常より有利な条件で融資が受けられることである。
次世代省エネルギー基準に適合する住宅については、住宅金融公庫融資において、金利の優遇や、割増融資が行われている。
ISO14001とは、環境マネジメントシステムの代表的な国際規格である。
2.21 食中毒
カンピロバクターは、豚・牛・ニワトリといったものに生息しており、潜伏期間は、2から7日程度であり、加熱調理が有効である。
サルモネラは、卵等に発生し、潜伏期間は24時間前後であり、加熱調理が有効である。
ノロウイルスは、かきや、貝類を十分過熱していないと起こりやすく、冬季の発生が多く、症状は、嘔吐、下痢、腹痛、発熱等であり、加熱調理が有効である。
ブドウ球菌は、エンテロトキシンを産生し、おにぎりなどに発生しやすく、熱に強いため、調理加熱だけでは死滅しない。
トキソプラズマは、豚肉に発生し過熱や冷凍で死滅する。
腸炎ビブリオは、刺身などに発生し、加熱調理や、流水での洗浄が有効である。
病原性大腸菌、O157は、ベロ毒素を産生し血便を伴うことがあるが、加熱調理が有効である。
アニサキス感染症は、魚介類に発生し、加熱調理、冷凍処理が有効である。
ウエルシュ菌は、自然界に広く分布しており、生肉や、魚介類の汚染が問題になっている。
ソラニンは、ジャガイモの毒、テトロドトキシンは、ふぐの毒である。
ボツリヌス菌は、土壌に広く分布しているもので、びん詰、缶詰、真空包装食品などで発生しやすい。
食中毒で発生件数が多いのは、カンピロバクダー、サルモネラ菌、ノロウイルス等である。
食中毒発生場所で一番多いのは、家庭であり、魚介類が一番多い。
2.22 栄養素(消化吸収)
3大栄養素とは、エネルギーを供給する働きがある、糖質、脂質、たんぱく質のことである。
5大栄養素とは、糖質、脂質、たんぱく質、ビタミン、無機質のことである。
6大栄養素とは、5大栄養素に、水をたしたものである。
炭水化物とは、糖質と食物繊維を含んだものである。
無機質(ミネラル)とは、身体の機能を調整する微量栄養素のことであり、カルシウム、鉄、ナトリウム等がある。
生体機能を調節するのは、無機質、ビタミンである。
生体組織を構成する物質は、たんぱく質、無機質である。
糖質は、1グラムあたり、4キロカロリーの熱量を供給し、脂質は9キロカロリーの熱量を供給する。
消化とは、食べ物を身体にとり入れられるように消化器官で分解することをいい、吸収とは、消化器官から体液中にとり込まれることをいい、代謝とは、吸収された栄養素をエネルギーや身体に必要な物質に生成することをいう。
糖質は、二糖類、単糖類に分解されブドウ糖として、口、小腸で吸収される。
たんぱく質は、小腸でアミノ酸に分解され吸収される。
たんぱく質は、合成されると、アンモニアとなり、尿となる。
脂質は、胆汁酸の働きにより、脂肪酸とグリセリンに分解され、小腸より吸収される。
総エネルギーの半分ほどを、炭水化物から摂取するのがよい。
食物繊維は、食品中の難消化性成分の総体であり、人の消化酵素では消化されないが、整腸作用、血糖値上昇の抑制、生活習慣病の予防に有効である。
脂肪酸には、飽和脂肪酸と、不飽和脂肪酸があり、飽和脂肪酸は、動物性脂肪に含まれ、不飽和脂肪酸は、植物性脂肪や、魚介類の脂肪に多く含まれる。
必須アミノ酸は8種類あり、体内で合成する事ができない。
2.23 栄養素(食品)
六つの基礎食品とは、魚肉卵類、乳製品、緑黄色野菜、その他の野菜果物、米パン麺類、油脂類である。
魚肉卵類は、たんぱく質、乳製品は、カルシウム、緑黄色野菜は、カロチン、その他の野菜果物は、ビタミンC、米パン麺類は、糖質、油脂類は脂肪を多く含んでいる。
ビタミンには、水溶性のものと、脂溶性のものがある。
水溶性ビタミンは、ビタミン、B、C等である。
脂溶性ビタミンは、ビタミン、A,D,E、Kである。
ビタミンAは、視力、皮膚、粘膜、発育促進に関与する。
ビタミンB1は、エネルギーに関係あり、不足するとだるくなったりする。
ビタミンB1は、豚肉に多く含まれる。
ビタミンB2は、皮膚や粘膜に関与する。
ビタミンCは、血液、体内の酸化還元に関与する。
ビタミンCは、いちご、レモン等に多く含まれる。
ビタミンDは、骨や歯の発育をする。
ビタミンEは、抗酸化性が強く、動脈硬化、老化防止に効果があり1日8ミリグラムが目標摂取量である。
カロチンは、緑黄色野菜に多く含まれる。
海藻類は、ビタミンA、ミネラルが豊富に含まれるが消化吸収率は高くない。
しいたけは、エルゴステリンを多く含み、ビタミンDとなる。
魚介類には、不飽和脂肪酸が多く含まれ血中コレステロールを低下させる。
大豆は、たんぱく質と脂質が多く含まれ、小豆は炭水化物を多く含んでいる。
2.24 調理
蒸すとは、水蒸気で食品を加熱する調理法で、うまみを逃さず、型崩れせず、味や香りが変化しないという特徴がある。
酢漬けは、pHを低下させることにより微生物の発育を抑制する方法である。
塩蔵、糖蔵は、食品の水分活性を低下させる方法である。
放射線照射は、放射線の照射による殺菌効果を利用する方法であり、日本では、ジャガイモの発芽防止にのみ認められている。
ソルビン酸カリウムとは、pHの低いところで効果を発揮する酸型保存料であり、漬物類、魚肉ねり製品などに用いられている。
ゼラチンは、動物の骨や皮などに含まれているコラーゲンが変性したもので、成分はたんぱく質である。
白玉粉は、餅米をよく水にさらして挽いた後、乾燥させたものであり、白玉団子などに使われる。
α化でんぷんとは、のりのような状態になったでんぷん、β化でんぷんとは、老化したでんぷんのことである。
寒天の凝固温度は30℃、溶解温度は80℃程であり、ゼラチンの凝固温度は8℃、溶解温度は20℃程である。
カラメル化とは、砂糖類を融点以上に加熱し、褐色になったもののことである。
シロップとは、砂糖・水あめなどに水を加えて煮とかした、濃厚な糖液のことである。
減塩の工夫には、だしをよく効かす、香味食品を活用する、鮮度の良い食品を使用するなどがある。
アレルギー物質の表示が義務付けられている食品は、卵、小麦、そば、落花生、乳である。
電子レンジは、マイクロ波を照射させることにより、食品を加熱するため、金属容器は適さない。
電気調理器は、天板の加熱部分が熱せられるので、鍋の材質は限定されないが、鍋底が丸い形状の物は適さない。
電磁調理器は、鍋自体を発熱させるので、鍋を下ろして加熱部分を触ってもやけどの心配がなく安全性が高いが、使用できる鍋が限定される。
2.25 病気と栄養素他
血中コレステロールの低下作用があるのは、植物油に多い、リノール酸とリノレン酸や、魚油に多い、EPAとDHA、大豆やしいたけ等である。
食物繊維は、便秘を解消し、コレステロールを除去する。
食物繊維には、セルロース、ペクチン、キチン等があり、目標摂取量は1日当たり20〜25gである。
高血圧の予防にはカリウムが効果があり、塩分の取りすぎに注意する。
食塩の一日の摂取量は、10g未満がよい。
70歳以上の人の栄養所要量の目標は、カルシウム600mg、鉄10mg、食塩10g未満である。
動脈硬化症予防の食事としては、動物性脂肪、食塩の取りすぎに注意し、ビタミンE、食物繊維を多めにとるようにする。
老人性貧血症には、鉄分や蛋白質を取るとよい。
糖尿病予防には、アルコール類は200kcal以下がよい。
糖尿病には、ビタミンB1が効果がある。
骨粗鬆症の予防には、カルシウムのほかに、ビタミンC、D、動物性たんぱく質を多く摂取するとよい。
ヤング、オールド作戦では、自立高齢者の割合を9割程度に引き上げることを目指している。
健康日本21は、2010年度を目途とし、数値目標等を示した健康作り運動である。
健康日本21の基本方針は、一次予防の重視、健康作り支援のための環境整備、目標の設定と評価、多様な実施主体による連携のとれた効果的な運動の推進である。
健康日本21の取り組みは、栄養・食生活、身体活動・運動、休養・心の健康づくり、たばこ対策、アルコール対策、歯の健康、糖尿病対策、循環器病対策、がん対策の9分野である。
健康日本21での目標は、喫煙率、高脂血症の半減、脂肪エネルギー比率25%以下、食塩摂取量10g未満、カリウム摂取量3.5g以上、野菜摂取量350g以上等である。
2.26 各種障害の種類、治療法
精神障害には、内因性精神障害、外因性精神障害、心因性精神障害がある。
内因性精神障害とは、気分・感情障害、統合失調症など、遺伝や、素質に基づくものである。
外因性精神障害とは、中毒性精神障害など、身体的病変によるものである。
心因性精神障害とは、神経症、心因反応など、心理的な刺激に対する精神的反応によるものである。
器質性精神障害とは、認知症など脳の病的な変化により起こるものである。
二大精神病とは、統合失調症(精神分裂病)と、気分・感情障害(躁うつ病)である。
催眠療法とは、催眠状態を利用して行う治療法で、暗示によっての症状の除去、催眠を利用した催眠分析、自立訓練療法等がある。
精神分析療法は、心的外傷に有効である。
2.27 気分・感情障害(躁うつ病)
気分・感情障害は、30歳前後と更年期の女性に多く見られ、躁とうつを繰り返し、回復過程では健康状態である事が多い。
躁状態では、気分高揚、うつ状態では、活動性の低下、睡眠障害がみられる。
うつ病は、若齢者より高齢者(初老期)に多くみられ、男性より女性に多く,自殺頻度が高く問題となっている。
うつ病は、悲しい出来事やストレスが誘因となることが多い。
高齢期のうつ病では、不安、焦燥感を示しやすく、また、慢性化、再発もしやすい。
うつ病、神経症では、幻覚、幻聴、妄想は起こらない。
うつ病になりやすい性格は、執着気質、物事を深刻に悲しみ意気消沈するタイプなど。
うつ病の治療には、薬剤投与、認知療法、電撃療法が用いられる。
うつ病患者の訴えで、自殺に至る危険信号が高いのは、家族に迷惑をかけているという訴えである。
うつ病では、回復期に自殺を起こしやすい。
仮面うつ病とは、身体的な病状が、精神の症状よりも強く前面にでてくるうつ病のことである。
2.28 統合失調症(精神分裂病)
統合失調症とは、思春期、青年期に発症することが多い、原因不明の疾患である。
統合失調症の発症率に性差はなく、100人に1人程であり、予後は、薬の発達により、約3割が回復、約5割が若干低下する程度に安定し、約2割が中等度から重度の残遺症状を残し生活に支障をきたす程とされる。
統合失調症での陽性症状は、幻覚、妄想等であり、陰性症状は、感情鈍麻、自発性の低下等である。
統合失調症では、人格が侵される為、感情が侵される神経症より症状が重い。
2.29 神経症・心気症・パニック障害他
神経症とは、身体的な原因のない非器質性障害で、性格、環境が関与し、身体的、精神的な各種症状が現れる。
心気症とは、関心が自分に集中してしまった、神経症であり、自分の健康を過度に心配して、いろいろと訴える。
不安神経症とは、漠然とした不安、恐怖感に支配されるもので、身体的症状が発生している場合はパニック障害という。
強迫神経症とは、不合理な強迫概念により、自分で、ばかばかしいと思っていても、それを止められない状態のことである。
離人症は、自分が自分でないような感じを抱く。
ヒステリーには、転換型ヒステリーと、解離型ヒステリーがある。
転換型は、何らかの葛藤やストレスなどによって、声が出なくなったりするようなものであり、解離型は、記憶障害、二重人格などの症状である。
抑うつ神経症とは、悲しい出来事等が誘因となり、軽度の抑うつ状態が長く続くことをいう。
恐怖症には、対人恐怖、高所恐怖症等がある。
心身症とは、身体症状を主とするが、診断や治療に、心理的因子についての配慮が、特に重要な意味をもつものである。
心身症には、円形脱毛症、胃潰瘍、チック、肥満等がある。
症状精神病とは、身体疾患のことが原因で精神症状が出てくる精神病のことである。
2.30 精神障害の種類
小児期に多くみられる代表的な症状は、吃音、自閉症、チック、遺尿症などである。
自閉症は、親の育て方や家